オーラルフレイル・口腔機能低下症
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オーラルフレイル
オーラルフレイル:オーラルフレイルとは
老化に伴う様々な口腔の状態(歯数・口腔衛生・口腔機能など)の変化に、口腔健康への関心の低下や心身の予備能力低下も重なり、口腔の脆弱性が増加し、食べる機能障害へ陥り、さらにはフレイルに影響を与え、心身の機能低下にまで?がる一連の現象及び過程と定義されています。(日本歯科医師会2019より抜粋)
超高齢社会では、早期にオーラルフレイルを見つけ全身のフレイルへと悪化しないようにオーラルフレイルを予防、改善していくことが大切です。
福山市もオーラルフレイルの早期発見、予防を推進しています。
オーラルフレイル:自覚症状
・むせる
・食べこぼす
・食欲がない
・少ししか食べられない
・柔らかいものばかり食べる
・滑舌が悪い
・舌が回らない
・口が乾く
・口の臭いが気になる
・自分の歯が少ない
・あごの力が弱い
などなどです。
気になる項目がいくつかあれば、要注意です。
オーラルフレイル:第1レベル
老化が進むと生活をする範囲は狭まり、精神面の不安定も見られます。
この段階で「口腔機能の管理に対する自己関心度の低下」が見られ始めます。
さらに歯周病は重症化したり、残っている歯の減少がみられたり、オーラルフレイルのリスクが高まります。
この時、周囲の気づきとサポート、かかりつけ歯科医の役割が重要です。
オーラルフレイル:第2レベル
食べこぼしや滑舌の低下、わずかのむせなどささいな口の機能低下があらわれます。
食を取り巻く環境悪化の徴候も現れる段階です。早期発見には、多職種連携が重要となります。
オーラルフレイル:第3レベル
咬合力の低下や舌運動の低下など口腔機能の低下が明らかに見え始めます。
サルコぺニアやロコモティブシンドローム、栄養障害へ陥るケースも見られます。
口腔機能低下症と診断される場合もあります。
オーラルフレイル:第4レベル
摂食嚥下機能の低下や咀嚼機能不全があらわれ、結果的に要介護状態、運動・栄養障害に至る段階です。
口腔機能低下症
口腔機能低下症:口腔機能低下症とは
加齢だけでなく,疾患や障害など様々な要因によって,口腔の機能が複合的に低下している疾患と定義されています。放置しておくと咀嚼障害,摂食嚥下障害となって全身的な健康を損なう状態です。早期発見と予防が大切です。
口腔機能低下症:口腔機能低下症への対応
・口腔機能低下症の検査診断
・管理計画の立案
・管理計画の患者等への説明・同意
・口腔機能低下症の管理
・患者への動機づけ・生活指導・栄養指導
・再評価・診断
・口腔機能低下症からの回復
口腔機能低下症:口腔衛生状態の低下
舌苔が多くみられるなど、高齢者の口腔内で微生物が異常に増加した状態があります。このような時には、誤嚥性肺炎、術後肺炎、術後感染、口腔内感染症などを引き起こす可能性が高い状態と言えます。
口腔機能低下症:口腔の乾燥
口腔内が異常に乾燥している状態や、乾燥しているなという自覚症状が現れた状態です。
口腔機能低症:舌圧の低下(低刹圧)
・舌を動かす筋の機能が低下したことで、咀嚼(そしゃく)、嚥下(えんげ)や発音の時に舌と口蓋や食物との間に生じる圧力が低下した状態
・正常な咀嚼や食塊の形成に問題が生じて将来的に必要な栄養量を摂食できなくなる可能性がある状態
参考文献
- 厚生労働省資料
- 日本歯科医師会資料
- オーラルフレイルの診かた 医歯薬出版
- かかりつけ歯科医のための口腔機能低下症 デンタルダイヤモンド社
- 薬からの摂食・嚥下臨床 実践メソッド じほう